生きた英語ってなに?世界は「教科書英語」で回っている

思ったこと

 

きっかけは下のツイートを見つけたことでした。

 

 

「教科書通りの英語なんて実際には使わない」ってのがこのツイートのニュアンスなんだと思います。巷でも「学校で勉強する英語は実践で使わない」とよく言いますね。英語教材や英語教室でもそう言ってお客さんを引き込もうとしている気もします。

 

しかし本当に実践向きの英語があって、教科書に書かれている英語は現実では使われないのでしょうか。ボクは違うと思います、むしろ英語の世界は教科書で習う基本フレーズが大半と言って良いでしょう。

 

なぜそう思うのか、理由を書いていきます。

 

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・皆がイメージする「生きた英語」は英語圏の話し方

 

さっき紹介したツイートの内容で、世間が持つ「生きた英語」がどんなものか察することが出来ます。

 

映画やテレビドラマを見て、その人たちが話す英語が「生きた英語」であると感じたのでしょう。たしかに彼らの話す英語は日常会話でもよく使われます。

 

しかし皆さん忘れていませんか、彼らは英語が第一言語だということを。つまり彼らが話しているのは基本を押さえた上の応用編なのです。

 

学校では教科書通りの英語しか教えなくて、実践的な英語が勉強できない。

 

とぼやく人がいますが、教科書にある基本の英語を勉強していないのに、なぜ応用編である「生きた英語」を習得しようと考えるのでしょうか

 

日本語で例えると分かりやすいかもしれません。「おっす~、最近イケてる~?」が生きた日本語で「こんにちは、調子はどうですか?」が実践向きでない日本語なのかと聞かれれば、そうでもないですよね。

 

しかし上記に基づくと「こんにちは調子はどうですか?」よりも「おっす~最近イケてる~?」を教えろと主張しているも同様なのです。

 

・英語が第二言語の人は圧倒的に「教科書通りの英語」

 

先ほど「生きた英語」は英語ネイティブが使う応用だと説明しました。テレビや英語教室では、アメリカ人などの英語を聞くのでなおさら、

 

ああいう風に話すのが「生きた英語」ってヤツなんだな。

 

と思ってしまいがちです。しかし、ここでも気を付けたいのがネイティブは英語人口の2割で、残り8割は非ネイティブスピーカーという事実です。

 

そして、英語が第二言語の人は圧倒的に教科書通りの英語を話すのです。

 

ヨーロッパやアジアでは様々な言語が使われるため意思疎通のために英語を話します。そこでは「とりあえず伝われば良い」というスタンスのため発音や言い回しなどはそこまで拘わらず、基本的な英語が話せれば良いと考えています。

 

〈参考〉みんな社畜な理由で英語を勉強していて泣ける

 

文法が似てるから習得スピードが早かったり、アメリカの娯楽に親しんで「かぶれる」ことはありますが、それでも英語を第二言語として話す人は基本フレーズを活用しています。

 

その辺はビジネスの世界でも一緒です。相手の言っていることが理解できて、応答できる程度の基本的な英語が話せればビジネスの現場でも大丈夫です。

 

相手もバカではありません、ビジネスの交渉に駆り出されるようなインテリならば、我々の第一言語が英語でないと分かれば、常識的にその辺は手加減してくれます。

 

ビジネスの交渉は微妙なニュアンスを見逃してはいけない駆け引きだ、そんな妥協は許されない!

 

なら通訳を呼べって話です。むしろそう考えていながら非ネイティブの付け焼刃な英語力で場を乗り切ろうとする方が妥協しているように見えます。

 

まとめ

 

以上、生きた英語と教科書通りの英語に対するボクの考えでした。

 

確かに「生きた英語」と「教科書通りの英語」は存在するかもしれません。しかし日本人がイメージする生きた英語は、英語を母語として使う人の応用であること、そして英語話者の8割を占める非ネイディブは圧倒的に教科書英語であることを説明しました。

 

ボクの経験ですが、第二言語で英語を話す人の一部は訛りがキツすぎて聞き取れなかったり、文法がメチャクチャだったりしますが、それでも彼らは「英語が話せる」と自信満々に言います。

 

われわれ日本人も彼らに習って、英語を話すときは「アメリカ人のように話さないといけない」と考えるのではなく「日本語が通じない相手のために、わざわざ英語で話してあげている」くらいに、もっと面の皮を厚くしても良いのではないかと思います。

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