ダイエットを考えている方は有酸素運動で痩せようとするかもしれません。たしかに有酸素運動は脂肪燃焼の効果があり、実際にフィットネスクラブでも取り入れられています。
しかし、これから有酸素ダイエットしようと考えている人にとってショッキングな内容かもしれませんが、この記事は有酸素運動だけでは痩せない場合もあるという事を書きます。
ガチの自転車ロードレーサーが2時間走ってカロリー計測した
レースを想定したトレーニングメニューを織り込んだ40kmのサイクリングをしてカロリー測定しました。
カロリーは身長、体重、心拍数、自転車に加わったパワー、GPS位置情報に基づいて計測しているので、精度は信頼できると言って良いでしょう。以下がその時のデータです。
時間にしておよそ2時間。途中に登り坂でのダッシュを混ぜています。平均心拍は最大心拍数のおよそ6割、つまり有酸素運動です。
注目して頂きたいのが時間とカロリー消費です。およそ2時間レースを想定したメニューを混ぜ込んだ有酸素運動をしているのに、消費されたカロリーはたった700kcalです。
ご飯一膳がおよそ300kcalなので、「今日はたくさん運動したぜ!」というノリでご飯をたくさん食べたら、下手したら消費カロリーが帳消しになります。
競技者が2時間も有酸素運動をして700kcalなので、普通のダイエッターはもっと消費カロリーが低くても不思議ではありません。
なぜ有酸素運動しても痩せにくいのか?
有酸素運動だけでは食事を増やしただけで帳消しになる程度の数値しかカロリーを消費できないことが分かりました。
でも、なぜ痩せないのでしょうか。
1. 停滞期
長時間の運動では、ミトコンドリアが脂肪を燃やしてエネルギーに変えるので、結果的に燃やした脂肪分は体重は減ります。
しかし、人間は同じ負荷を与え続けると、それに慣れるように体内効率を上げようとします。よって、いずれは負荷を与えても前より少ないエネルギーで対処できるようになります。
これが停滞期(プラトー)の原因です。
上記でお見せした選手の消費カロリーが低いのも、何年も同じ距離、同じトレーニング内容を繰り返しているので慣れ切って高負荷ではなくなっているのです。
プラトーに突入したにもかかわらず、同じトレーニング、同じ食事を続けると、前よりカロリーを消費しないので逆に脂肪が増えます。
よって「運動してるのに痩せない」という現象が起こるのです。
停滞期が来たと思ったらトレーニングメニューを変えたり食事メニューを少し変える必要があります。
2. 筋肉の分解
実は長時間の有酸素運動を続けると筋肉が減ります。
体が脂肪やグリコーゲンだけでは運動を維持できないと判断すると、今度は筋肉を分解してたんぱく質をエネルギーとして利用するのです。
筋肉ってそんなに簡単に減るの!?
と思いたくなりますが「食事制限だけで体重を減らしたら、減った重さの6割が筋肉」と言われるほど、すぐに減ります。
よって無理な有酸素運動は基礎代謝を挙げてくれる筋肉を分解するので、逆効果になることもあるのです。
3. 不適切な食事
仮に適切なトレーニングを実践しているとしましょう。
しかし、食事にもしっかりと気を配らないと運動した意味がなくなります。
消費カロリーに対して摂取カロリーが上回らないようにすることはもちろん、炭水化物中心の食事は避けて、たんぱく質や野菜を中心とした食事メニューを考えないといけません。
まとめ
以上、有酸素運動だけでは思うように痩せない実情と、その理由を紹介しました。
ダイエットはプロスポーツ選手でも有名モデルでもキツいです。しかし食事管理と運動がダイエットの本質です。これさえできれば間違いなく体重は落ちるので、変なダイエット情報に惑わされずに、どこまでも基本に忠実であって欲しいと思います。
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