「時間の長さ」を表現できる言い回しは、英語にもいっぱいあります。
2 minuites、3 hours など単純な表現はもちろん、「永遠に」や「すぐに」のように文学的な言い方をする時もあります。
その1つをガールズ&パンツァーのOVAで見つけました。
秋山由香里がアンツィオ高校に潜入して、ぺパロニから話を聞いているところでぺパロニは、
We have been trying to save up enough money to get the P40 for God knows how long.
と、発言しました。
これはオリジナルでは、
P40をそりゃもう気の遠くなるような昔から貯金しまくって……
と話しています。
面白いのが、オリジナル版では時間を表す言い方で「気の遠くなるような昔から」と言っているのに対し、吹き替え版では“For God knows how long”と訳されていることです。
意味はほとんど同じです。
どちらも長い間という意味で通りますが、吹き替え版は「神様しか分からないくらい長い間」という独特の表現をしています。
「神のみぞ知るセカイ」というタイトルのアニメがあるとおり、神様を持ち出して壮大さや理不尽さを表現することは日本語でもよく聞きますが、期間を表すときにはあまり用いません。
(ちなみに「神のみぞ知る」は英語で”God only knows”で、「神のみぞ知るセカイ」は”The world God only knows”です)
よって、これは日本語では見られない英語特有の表現と言っても過言ではないでしょう。
むろん、戦車を買うためにお金を貯めた期間はそんな神話レベルのスパンではなく、せいぜい数年ということを考えると、半分冗談というか皮肉をこめて使うこともある表現だと分かります。
少々大げさに表現するという習慣があるのは確かにアメリカっぽい感じがしますね。
ほかにも日本人にはなじみの薄い表現に、
“For good”
“Until blue in the face”
があります。
“For good” は「永遠に」という意味ですが、なぜ good なのかは謎です(笑)
“Until blue in the face” も長い時間という意味ですが、こちらは顔が真っ青になるくらい、ヘトヘトになるくらいという意味を含んでいるので、「イヤになるくらい長い期間」というネガティブなニュアンスで使います。
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