去年の8月にサイバーセキュリティ関係の会社に転職し「業務で必要になるから年内にITパスポートを取ってこい」と言われたので、12月に取得しました!
合格点は600点なのでギリギリでしたが、合格は合格です!笑
今回は受験申し込みから合格までの経験を踏まえて、ITパスポートはどういった試験なのか、問題の傾向や難易度などを紹介します。
ITパスポートとはどういった試験なのか?
ITパスポートはIPA(情報処理推進機構)が執り行っているITに関する国家試験です。
実は、IPAは他にも基本情報試験や情報安全確保支援士の試験なども管轄しています。以下の図は、IPAが管轄している試験、資格情報の一覧です。
上の画像の通り、ITパスポートはIPAが執り行う試験の一つで、特に「すべての社会人」を対象に試験問題が構成されています。
そのため、エンジニアやIT関係の業務に携わる人物を対象に構成されている他の試験と比較して、ITパスポートは一番取得しやすい資格とも言えます。
ITパスポートを取得する目的とは?
社会人すべてを対象にITパスポートは存在します。
しかしこの記事では、IT企業で働いている僕の立場から資格取得の目的を語りたいと思います。
この試験はズバリ、非エンジニアがエンジニアと話をするとき、スムーズに意思疎通ができるようになることを期待して作られていると考えています。
オレ営業だし、ITの知識ってぶっちゃけ関係なくね?なまじ勉強して知識を付けても、実際に開発とかが出来るわけじゃないんでしょ?
確かに、ITパスポートは「社会人すべて」を対象にしており、必ずしも技術職を対象に問題が作られているわけではないため、勉強したら開発業務に従事できるというわけではありません。
しかし、コンピュータシステムやデータベース、はたまたシステム開発のマネジメント方法などに関する基礎的な知識を有しているか否かという違いは、IT関係の仕事上、非常に重要になります。
例えば、社内のエンジニアとのコミュニケ―ションというごく身近な場面でも言えます。
製品の特徴や仕様などをエンジニアから説明を受ける際、基礎的なシステムの知識がなければ、実際にお客には説明出来ないですし、逆にお客さんからのヒアリングの際に、どういった仕様をお客さんから求められたのかという具体的な内容をエンジニアに的確に伝えることは出来ません。
従って僕は、ITパスポートは「エンジニアと営業担当の間で最低限の意思疎通が取れることを証明するための資格」と捉えています。
いつ試験が行われるの?
他のIPAの試験は年に1~2回しか行われないのに対して、ITパスポートは毎週どこかの試験会場で行われます。
また、受験方法はCBT(Computer Based Testing)のため、最寄りの試験会場を選ぶことが出来ます。
場合によっては平日に行われている試験会場もあるため「試験のために有休を消費してしまった」とか「試験のために一日全部使ってしまった」といったことが起こりにくいのが嬉しいポイントです。
どういった問題が出題されるのか?
ITパスポートは、主に以下の3つの系統に分かれて出題されます。
- テクノロジ系
- マネジメント系
- ストラテジ系
出題数が最も多いのはテクノロジ系で、その次にストラテジ系、マネジメント系と続きます。
テクノロジ系の問題数が多いのはIT関係の資格だから当然として、それでも全体の6割がマネジメント系とストラテジ系に配分されているのが特徴的ですね。
「全ての社会人」を対象にしているだけあって、オールラウンドに知識を習得してほしいということなのでしょう。
ITパスポートはどのくらい難しいのか?
データを見てみると、合格率は平均して50%あたりを推移しているようです。
IPAが管轄している上位資格の合格率が10~20%くらいであることを考えると、良心的な合格率です。
しかも、試験が行われる頻度も多いため、一度失敗しても1か月後に再受験するということも十分可能です。
面白いことに、合格者の内訳をみてみると、学生よりも社会人の方が合格率が高いというデータを見つけました。
マネジメント系やストラテジ系は学生にとって馴染みが薄いため、学生と比べてその分野に接することが多い社会人の方が合格しやすいのかもしれません。
まとめ
以上、ITパスポートの概要と難易度を紹介しました。
ITパスポートは、すべての社会人が持つべきIT知識を有することを証明する資格であるため、少し勉強すれば取得することが可能な資格です。
しかし、ITパスポートの勉強をするということは、基礎的なIT知識を体系的に学ぶことが出来るということですので、非IT企業で働いている方でも取得する価値は十分にあると思います。